2012年4月19日木曜日

【カステル・サンタンジェロ】(イタリア・ローマ)





カステル・サンタンジェロ(Castel Sant'Angelo)は直訳すれば聖天使城となる。

サンタンジェロ城と訳されることも多い。

この建物の上空に大天使ミカエルが現れたとの伝承により、今日このように呼ばれているが、もともとこれはローマ皇帝の霊廟として創られたものである。霊廟として建設されたものが、後世、城砦として利用されるようになり、さらに大天使が現れたとの伝承が加わって、今日ではカステル・サンタンジェロと呼ばれるようになったものである。





サンタンジェロ城には、今日でも、大砲の砲丸か投石用として使用したものと思われる球形の岩や、大型の弩砲が残されている。

ローマ教皇の地位については、近世になってイタリア王国が成立した後も緊迫した状況が長く続いたことを考えると、これらのものが今日も残されていることに感慨を禁じえない。







カステル・サンタンジェロは長く教皇の避難場所となっていて、ローマが外敵に侵されたときは、教皇は誰にも見られずに通ることのできる通路を通って、バチカンのサンピエトロ寺院からこのサンタンジェロ城に避難したという。

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