コロッセオはラテン語ではコロッセウム(Colosseum)と言い、これが世界中に存在するコロシアムの語源となっている。因みに、この後訪れるフォロ・ロマーノ(Foro Romano)はラテン語ではフォルム・ロマヌム(Forum Romanum)といい、このフォルムがフォーラムの語源である。日本にもありますね。東京フォーラムとか有明コロシアムとか。
ちなみにラテン語は古代ローマの公用語である。ローマ帝国の文化が現代社会にも延々と生き続け、遙か極東の地日本の建物にまで影響を与えているのである。ローマ帝国はかくも偉大であった。
地下鉄の駅から地上に出ると被写体が大きすぎて全景を撮影できないくらいだ。テルミニ駅からは地下鉄B線で2駅。電車代が勿体ないくらいに近いが、歩くのは大変だ。
コロッセオは、帝政ローマの中心部に位置しており、フォロ・ロマーノやコンスタンティヌス帝の凱旋門のすぐ近くに位置する。
前回のイタリア旅行では、フォロ・ロマーノまで来ながらも、ここコロッセオは訪れずに、旧アッピア街道付近のローマ水道橋を見に行くことを選んだのだった。水道橋の遺構も見物だったけれども、やはりコロッセオを見ていないことが心残りであった。
今回のイタリア旅行で、これでその思いは払拭された。
閑散期の1月であっても、ここコロッセオでは列ぶ必要があった。それでも待ち時間は30分程度。寒さは身にこたえたが、この時期のローマ観光には穴場的な良さがあると言えるかもしれない。
コロッセオには木製の床が貼られており、更に砂が敷いてあって、その上で剣闘士や猛獣の戦いが行われた。コロッセオに水をはって、模擬海戦までが行われたという。そして、最上階には天幕が張られ、ローマの強い太陽を遮蔽する工夫が施されていた。収容人員は五万人。返す返すも大ローマ帝国の桁外れのスケールには驚かされる。
ちなみに、木製のステージにはガイドと一緒でなければ入ることができない。地下部分も同様であった。
それでも、ここコロッセオの巨大さ、均整の取れた美しさは他に類を見ないものだ。
コロッセオは均整が取れた形状のために、非常に美しい。中世に石切り場として石材が持ち去られ続けていたというのに、なおこれだけの遺構が残存していることはその巨大さ故ということなのだろうか。いや、この施設には巨大というよりは、偉大という言葉が相応しい。
これは、観光を終え、地下鉄に乗るためにコロッセオまで戻ってきたときの風景である。コロッセオは夕日に染まる景観も美しい。
2017年1月イタリア旅行へ