ローマ滞在三日目にバチカン市国を訪れた。
朝一番で向ったのはバチカン美術館(Musei Vaticani)である。テルミニ駅から地下鉄A線に乗り、オッタビアーノ(Ottaviano)で下車し、グーグルマップの助けを借りながら、バチカン美術館に向かう。
バチカン美術館はインターネットで事前に予約をすることができるが、予約するには入場料の他に費用がかかる。オフシーズンに予約は不要だと判断して、我々は予約なしでバチカン美術館に向った。
チケットを持っていない我々は、列の右側に並ぶのだということは調べていたのだが、「Official Staff」という札を首から下げた人間が何やらうるさく話しかけてくる。結論から言おう。彼らは美術館のオフィシャル・スタッフではなく、「ガイドツアーのオフィシャルスタッフ」なので、はっきりと断って列に並ぶべきである。そもそも、私は英語は日常会話もおぼつかない程度、家内はまるっきり聞き取ることができないレベルである。我々夫婦は美術作品について英語で解説されても無意味なのだ。
しかし、英語が半端に聞き取れる私は「オフィスでチケットを買え」と言っているらしいことが判ったので、チケットを持っていない人はどこか他の場所でチケットを購入する必要があるということを執拗に話しているのだと思い、その「オフィス」の入口までツアーの「Official Staff」について行ってしまった。彼らの言い値は一人50ユーロ。夫婦だと100ユーロにもなる。正規の入場料は一人16ユーロであるから、その異常に高いのに気付き、我々はそのオフィスを後にしてやっとバチカン美術館の列に並ぶことができた。
貴重な時間を無駄にした上に、要らない知恵を絞って疲れてしまう。
結局チケットを購入するために必要だった時間は15分程度であった。
豊穣と多産の女神アルテミス |
豊饒と多産の女神アルテミス。胴体にたくさんついているのは乳であるという説が有力だ。
ラファエロ作「聖体の論議」 |
ラファエロ作「アテネの学堂」 |
ラファエロ作「アテネの学堂」 |
ここは丹念に見て回ると、一日かけても時間が足りない。見たいところを絞って、どんどん歩いて回る必要がある。
我々が回った中では、システィーナ礼拝堂が写真撮影禁止だった他は、どこも基本的に写真撮影が許されていた。そのため「最後の審判」の写真は残っていない。
ラファエロ作「キリストの変容」 |
レオナルド・ダ・ヴィンチ作「荒野の聖ヒエロニムス」 |
ミケランジェロのピエタ(レプリカ) |
ここにあるミケランジェロのピエタはレプリカ。本物はこれほど近くで見ることはできない。レプリカでも十分鑑賞に値する。
有名な螺旋階段。いや螺旋形のスロープといったほうが正確だ。段にはなっていなかった。上りと下りは分離されていて、途中でかち合うことはないらしいが、今は上り用のスロープは使われていないようだ。傾斜が急で気を付けておりる必要がある。
このスロープを降りて土産物店へ入る。最後にガイドブックを購入してバチカン美術館を後にした。
この後我々は、カトリックの総本山サン・ピエトロ大聖堂に向かう。
2017年1月イタリア旅行へ
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