ローマ滞在二日目。最初に訪れたのは、オスティア・アンティカ(Ostia Antica)。ローマの中心部からは少し離れているが、一見の価値がある。ポンペイとどちらを選ぶか、と訊かれればやはりポンペイの方が素晴らしいと思うが、時間の制限があるようなら、オスティア・アンティカだけを訪れても十分満足できるだろう。
アクセスは簡単だ。ローマのテルミニ駅からアクセスする場合は、地下鉄B線でピラミデ駅(Piramide)まで行き、そこでリード線(linea del Lido)に乗り換える。途中に改札もなく、乗り換えるべきプラット・フォームはすぐに見つけられる。
落書きの多いリード線に乗り、オスティア・アンティカ駅で降りる。歩道橋を越えてしばらく歩くと入口に辿り着く。
ここで、注意事項を一つ。なるべく早く地図を入手し、見たいところを絞って見物したほうが良い。私は見所がうまく見つけられず、ほとんど観終った後で売店で土産として地図を入手したのだが、これでは効率が悪い。私の場合は、チケット売り場では入場券を買うことで精一杯で、地図を物色することまで意識が回らなかったのだが、ここで地図が購入できるようであれば、迷わず購入するべきである。もし、ここで入手できなければ、遺跡の中心辺りに売店と食堂が並んでいるところがあるので、とりあえずそこまで歩き、地図を入手してのんびりコーヒーでも飲みながら、見所を物色し、しかる後に遺跡歩きを始めるのが賢い方法である。
私は、広大な遺跡の中を闇雲に歩き回って無駄に歩数を稼いだ。この日の万歩計の記録は、28,715歩。ローマで過した一週間の最初の一日は、結局この旅行の間で最もたくさん歩いた日となったのである。
さて、見所をいくつか紹介しよう。
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ネプチューン浴場(TERME di NETTUNO) |
ネプチューン浴場には、床の装飾に素晴らしいモザイク画が存在するはずなのだが、見付けることが出来なかった。工事か何かのために、シートで隠されている場所があったのだが、恐らくそこに目当てのモザイク画があったのではないかと思う。
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円形劇場(Teatro) |
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円形劇場(Teatro) |
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円形劇場(Teatro) |
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円形劇場(Teatro) |
円形劇場。保存状態が良い。ローマ遺跡には付き物の施設である。先を急ごう。
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同業組合広場(Piazzale delle Corporazioni) |
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同業組合広場(Piazzale delle Corporazioni) |
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同業組合広場(Piazzale delle Corporazioni) |
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同業組合広場(Piazzale delle Corporazioni) |
円形劇場のすぐ裏手に、同業組合広場(PIAZZA DELLE CORPORAZIONI)がある。オスティア・アンティカ最大の見所の一つだろう。ここは、多数の商店が軒を連ねていた場所で、各店舗前の床を飾るモザイクは看板の役目を果たしていたらしい。ここも、樹木の剪定作業のために、ビニールが敷かれており、肝腎のモザイク画を全て観ることはできなかった。
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フォルムとカピトリウム(Forum - Capitolium) |
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大複合倉庫(Horrea Epagathiana et Epaphroditiana) |
英語のガイドブックから日本語を想像しているので、日本語表記に少々自信がない。ガイドブックの英語は「large warehouse complex」。「Epagathiana et Epaphroditiana」は二人の所有者の名前のようだ。これも保存状態が良く、非常に美しい。それとも復元か?
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Caupona di Alexander e Helix
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Caupona di Alexander e Helix
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Caupona di Alexander e Helix
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Caupona di Alexander e Helix |
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Caupona di Alexander e Helix
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床のモザイクに「ALEXANDER」と「HELIX」の文字が読み取れるために、この名で呼ばれている。はっきりとは解らないのだが、「Caupona」とはレストランとか居酒屋とかいう意味らしい。ここはモザイクの上を歩くことが出来てしまう。二千年前に作られたモザイク画の上をである。本当に歩いてよいのか疑問に感じつつも、真上からじっくり鑑賞させてもらった。マイナーな観光地ならでは、ということだろう。
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マリーナ門の浴場(Terme di Porta Marina) |
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マリーナ門の浴場(Terme di Porta Marina) |
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マリーナ門の浴場(Terme di Porta Marina) |
マリーナ門(Porta Marina)とは港に面した門のことだと思うのだが、ポンペイ遺跡にも同盟の場所が存在する。古代オスティアはここのすぐそばが海岸線だったようだ。ローマ遺跡はどの浴場もモザイク画が素晴らしいのだが、ここも格別である。遺跡の入口からもっとも離れた場所にあるため、見逃すことのないように注意すべき場所である。
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キューピッドとプシケの家の彫像 |
彫像がオリジナルなのか、それともオリジナルが博物館に運ばれた後の模造品なのかは不明である。ギリシア神話に題材をとった作品だろう。しかし、不意に現れたこの彫像に覚えたある種の感動は、今も忘れることができない。
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居酒屋のフレスコ画 |
居酒屋のフレスコ画。メニューが表示されているという説が有力のようだ。
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七賢人の浴場(Terme dei Sette Sapienti) |
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七賢人の浴場(Terme dei Sette Sapienti) |
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七賢人の浴場(Terme dei Sette Sapienti) |
床のモザイク画が美しい。こちらも何かの作業中で全体を見ることができなかった。1月はオフシーズンなのでいろいろな所が空いていてよいのだが、オフシーズンにマイナーな観光地に行くといろいろとメンテナンスが行われていて、鑑賞の妨げになることもあるようだ。
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詳細不明の美しい床の装飾 |
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詳細不明の美しい床の装飾 |
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詳細不明の美しい床の装飾 |
こちらは、どこで撮影したか不明な床の装飾。現代でもこのままで通用するデザインである。
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ディアナの家(Caseggiato di Diana) |
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ディアナの家(Caseggiato di Diana) |
こちらは、ディアナの家。規模が大きく比較的往時の形状が良く残っている。集合住宅だったようだ。
さて、以上でオスティア・アンティカの紹介を終りにする。
ローマの中心部から1時間程度で到達できる素晴らしいローマ遺跡である。是非訪れてみるべき素晴らしい場所である。
2017年1月イタリア旅行へ